冷めた揚げ油を計量カップからフィルター付きオイルポットへ移す前の手元

揚げ物を終えた鍋に、600〜800mlほどの油が残る。これを一度でこしたいなら、オイルポットは「家族の人数」より、鍋へ実際に入れた油量から選ぶ方が早く決まります。

今回見るのは、いずれも800ml前後を扱える活性炭式の三台です。似た容量でも、空の重さは400gから850g。活性炭カートリッジだけを使うもの、紙フィルターを重ねるもの、ホーローのろ過器をふたへ置けるものと、片づけ方はかなり違います。

鍋に残った油は、一度で入りきりますか?

先に確認したいのは、いつもの揚げ物鍋の適正油量です。富士ホーローの角型鍋は約0.65L、下村企販の20cm鍋は0.8Lといった具合に、鍋側に目安がある場合は、その数字をポットへつなげられます。

800ml級なら、0.65Lの油には少し余白が残り、0.8Lは製品が示す上限付近です。鍋を傾けたまま「残りが入らない」となるのを避けるためにも、満水容量ではなく、適正容量や一度のろ過量を見ます。

「1.1L」と書いてあっても、こす目安は0.8L

容量表示は、三社で言葉がそろっていません。アイリスオーヤマ H-OP800は適正容量0.8L。下村企販34526は商品名に1.1Lとありますが、公式仕様の適正容量は0.8Lです。野田琺瑯ロカポ NOL-800は、一度に最大800mlをろ過できると示しています。

数字だけを大きい順に並べると、下村企販が1.1Lで先頭に見えます。実際の作業では三台とも「800ml前後を一度に扱う」同じ帯です。

製品 容量の読み方 空重量・寸法 ろ過部品と容器
アイリス H-OP800 適正容量0.8L 約400g・幅190×奥行145×高さ130mm 活性炭カートリッジH-OPCR。フッ素樹脂加工スチール
下村企販 34526 満水1.1L・適正0.8L 570g・幅180×奥行148×高さ200mm 活性炭カートリッジ+紙フィルター。ステンレス
野田琺瑯 NOL-800 一度に最大800mlをろ過 850g・幅185×奥行140×高さ210mm 活性炭カートリッジ。ホーロー

細かな揚げかすまで受けたいなら、紙を一枚重ねる

三台とも活性炭カートリッジを使います。違うのは、その手前で何を受けるかです。

アイリスと野田琺瑯は、こし網から活性炭カートリッジへ油を通す構成。下村企販34526は、こし網とカートリッジの間に紙フィルターを重ね、購入時に10枚が付属します。唐揚げの衣のような細かな揚げかすを紙で受けたいなら、下村企販の構成が分かりやすいでしょう。その代わり、カートリッジに加えて紙も補充します。

交換品まで型番で見ておくと、使い始めてから迷いません。アイリスはH-OPCR、下村企販は活性炭カートリッジ29015と紙フィルター34544、野田琺瑯はNOL-C2Pです。

空で450g差。油を入れたあとに効いてくる

H-OP800は約400g、34526は570g、NOL-800は850g。ここへ油の重さが加わります。

軽さを取りたいなら、アイリスがはっきりしています。野田琺瑯は空の状態ですでにアイリスより450g重く、油をこしたあとにポットを持ち上げて注ぐ場面で差が出ます。一方、NOL-800には、ろ過器を外したときに裏返したふたへ置ける構造があります。重さを許容して、作業台へ油の付いた部品を直接置かずに済む方を取りたい人向けです。

高さも見てください。アイリスは高さ130mm、下村企販と野田琺瑯は200mmを超えます。出しっぱなしにするのか、吊り戸棚や引き出しへ収めるのかで、同じ0.8L級でも置き場が変わります。

軽い本体と一種類の交換品なら、アイリス H-OP800

約400g、適正容量0.8L。三台の中で最も軽く、高さも130mmに収まります。交換はH-OPCRカートリッジが中心で、消耗品を一種類にまとめたい人にも選びやすい構成です。

アイリスオーヤマ公式 楽天市場店活性炭オイルポット800ml H-OP800適正容量0.8L、約400g。軽い本体と共通カートリッジH-OPCRで続けたい人へ。楽天市場の公式店でH-OP800を見る

紙フィルターも使うなら、下村企販 34526

満水1.1L、適正容量0.8L、570g。ステンレス容器に、こし網、紙フィルター、活性炭カートリッジを組み合わせます。細かな揚げかすを紙で先に受け、その都度紙を交換したい人へ。受け皿が付くのも、注いだあとの置き場を決めやすい点です。

エルルショップ(下村企販直販)油をきれいにするオイルポット1.1L 34526適正容量0.8L、570g。活性炭カートリッジへ紙フィルターを重ねるステンレス製。楽天市場の直販店で34526を見る

ろ過器の置き場まで整えるなら、野田琺瑯 NOL-800

一度に最大800mlをろ過できるホーロー製で、空重量は850g。ろ過器を外したとき、裏返したふたへ受けられます。軽さより、白いホーロー容器と部品の仮置きまで含めた一連の作業を選びたい人へ向きます。

昭和のレトロ金物屋 関口国吉商店野田琺瑯 ロカポ NOL-800一度に最大800mlをこせる850gのホーロー製。ろ過器をふたへ置ける構造です。楽天市場でNOL-800を見る

フィルターの交換時期と、油を手放す時期は分けて考える

活性炭を通しても、使った油が新しい油へ戻るわけではありません。日本植物油協会は、揚げ油の傷み方が油の種類、揚げた食品、温度、加熱時間、保存条件で変わると説明しています。色が濃くなる、粘りが出る、嫌なにおいがする、泡が消えにくいといった状態を見て、使うか手放すかを決めます。

保存するときは、揚げかすを取り、冷ましてからふたをし、光や熱を避けます。何回使えるかをポットへ決めてもらうのではなく、次に使う油を扱いやすく保つ道具、と考えると無理がありません。

いつもの油量が0.8L以内で、軽さを取りたいならアイリス。紙で細かなかすも受けたいなら下村企販。850gを扱えて、ろ過器の仮置きまで整えたいなら野田琺瑯です。まだ鍋側の油量が決まっていなければ、先に角型と丸型の揚げ物鍋を油量から比べると、必要なポットの大きさも見えてきます。